活動紹介のインターネット動画で若者の視聴者数が伸び悩んできた海上自衛隊が、公式チャンネルの刷新に乗り出している。哨戒機の操縦席の様子を見せたり、機体をわかりやすく解説したり。「官僚系ユーチューバー」のユニーク動画で注目を集める農林水産省からもノウハウを学ぶ予定で、両者はコラボ動画も制作したい考えだ。
海自が今月16日、ユーチューブの公式チャンネルで配信を始めたシリーズ企画「艦Tube(かんつべ)」。初回は、日本周辺の警戒監視に従事しているP3C哨戒機が、機体の確認から離陸するまでを紹介した。カメラは操縦席の中に潜入し、操縦士らによる離陸前の計器チェックを経て、機体が滑走路上でスピードを上げていく場面を取り上げている。
海自がこれまで公開してきた動画は訓練風景や新造艦の進水式の様子など「堅め」の内容だった。公式チャンネルの登録数は約15万9000人いるが、そのほとんどが高齢者。今回は若者にも広く見てもらおうと、動画で「仮想体験」できるような作りを目指した。初回は公開から26日までに16万2000回視聴された。
海自の自衛官候補生(18歳以上33歳未満)採用者数は19年度には予定の9割に持ち直したものの、18年度は6割で、陸海空の3自衛隊で最低だった。長期間の航海任務や、遠洋でスマートフォンが使いにくいことが敬遠された理由とみられ、若者への魅力発信が課題だ。
一方、同じ中央官庁でも、農水省の公式チャンネルでは主に20歳代の職員が「官僚系ユーチューバー」として出演し、農作業を体験したり、夜の森にクワガタ捕りに出かけたりして注目を集めている。「政策をわかりやすく伝える」という狙いで、農相の記者会見を方言で吹き替えた動画も人気を呼んでいる。
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