JIS推奨尺度 と 中間尺度 から実用的な縮尺を決めてみる

結論

現実的な比として 1 (2) 5 , 10 (20) 50 を中心に以下のステップで書くしかない。

1(1.4)1.522.5(2.8)(4)5(6)(7.1)7.5
101520255075
100150200250500750

今まで1/16 というのを多用していたんだが、あまり使われていないのかな。1:250 位から尺度が荒くなってきて 1:500 から 1:750 は飛びすぎで使いにくいけど。

どうやら1/2 1/4 1/5 という縮尺スケールは有るらしいが、上の表によるとJISには設定されていない 1:2.5 1:7.5 を使うと市販のスケールが使えそうだ。

結論 1.0 1.5 2.0 2.5 5.0 7.5 の系列であれば 1:250 までは問題なさそう。

A4サイズは 297x210mm 。25mm余白を残すとして有効は 247x160mm。 1:250なら 61m750mm x 52m500mm を表現できることになる。タワー関係の案件でちょっと不安かな。

もし拡大コピーされたら

√2の系列はどうしようもないとして、2倍の系列なら何とかなるかと思えば

書いたA4良くあるA3拡大どうせならA2拡大してほしいA1A0
1014.12028.340
1521.23042.460
2028.34056.680
2535.45070.7100
5070.7100141.4200
75106.1150212.1300

A3拡大など√2の系列で縮尺スケールがあるのが、1 2 5 の系列。但しその他が無い。

A4から思い切ってA2迄拡大すると、A4:1/20の縮尺が A2:1/40 となってしまい、縮尺スケールが無い。

まあA0まで400%拡大することは無いと思うけど、拡大するとなると10 15 20 が 40 60 80 となってしまい、縮尺スケールが無い。

ラミネートフィルムで自作したほうが早いのか?今度は熱収縮が課題だが。

以下に調べた事など

これから書く縮尺は

前から思っていた尺度。世の中で流通している尺度が半端な件について。図面が出回ると妙な尺度が一杯あって縮尺スケールにも無いような尺度が。

原因はコピーによる縮尺。設計者が尺度指定しても、受け取り側が勝手に縮尺変更する。理由は絶対A4が良い。という人もいれば、あまりにもデカいので小さくという人も。

前に比べて大型コピーも気軽になったので、とにかく小さく書いたほうが今はいいと思うが、客によってはA0で文字高さ10mmとか。絶対紙に出力してみたことないと言いたいような縮尺も。

せめてもの出すときくらい尺度は一般的な尺度に収めようと、JIS的に整理してみた。

縮尺定規√2^?纏 概略纏 実数JIS推奨実数中間1実数概略比率中間2実数概略比率
70.7 : 170.7106850√2:170.71068
-12
50 : 150.0000050:150.00000
-11
35.4 : 135.3553425√2:135.35534
-10
-9
20 : 120.0000020:120.00000
-8
14.1 : 114.1421410√2:114.14214
-7
10 : 110.0000010:110.00000
-6
7.1 : 17.071075√2:17.07107
-5
5 : 15.000005:15.00000
-4
3.5 : 13.535532.5√2:13.53553
-3
-22 : 12.000002:12.00000
-11.4 : 11.41421√2:11.41421
01.000001:11.00000
11 : 1.40.707111:√20.707111:1.4
1 : 1.50.666671:1.50.66667
21 : 20.500001:20.50000
1 : 2.50.400001:2.50.40000
31 : 2.80.353551:2√20.353551:2.8
1 : 30.333331:30.33333
41 : 40.250001:40.25000
1 : 50.200001:50.20000
5
1 : 60.166671:60.16667
1 : 7.10.141421:5√20.141421:7.1
6
1 : 100.100001:100.10000
7
1 : 14.10.070711:10√20.070711:14.1
1 : 150.066671:150.06667
8
1 : 200.050001:200.05000
9
1 : 250.040001:250.04000
1 : 28.30.035361:20√20.035361:28.3
1 : 300.033331:300.03333
10
1 : 33.5
1 : 400.025001:400.02500
11
1 : 500.020001:500.02000
1 : 600.016671:600.01667
12
1 : 70.70.014141:50√20.014141:70.7
1 : 75
13
1 : 1000.010001:1000.01000
1 : 125
14
1 : 141.40.007071:100√20.007071:141.4
1 : 1500.006671:1500.00667
15
1 : 2000.005001:2000.00500
1 : 2500.004001:2500.00400
16
1 : 282.80.003541:200√20.003541:282.8
1 : 3000.003331:3000.00333
17
1 : 4000.002501:4000.00250
1 : 5000.002001:5000.00200
18
1 : 6000.001671:6000.00167
1 : 707.10.001411:500√20.001411:707.1
19
1 : 10000.001001:10000.00100
20
1 : 1414.20.000711:1000√20.000711:1414.2
21
1 : 15000.000671:15000.00067
1 : 20000.000501:20000.00050
22
1 : 25000.000401:25000.00040
1 : 2828.40.000351:2000√20.000351:2828.4
23
1 : 30000.000331:30000.00033
1 : 40000.000251:40000.00025
24
1 : 50000.000201:50000.00020
25
1 : 60000.000171:60000.00017
1 : 7071.10.000141:5000√20.000141:7071.1
26
1 : 100000.000101:100000.00010

個人的には白銀比と呼ばれる√2の系列が好きだ。だが16とか181等しかも小数点付きの比率となり 1:10 の図面とは比べ物にならないくらい使いにくい。

だからと言って整数比だけで図面を書けば、現場に渡るころにはスケールがおかしくなっている。

誰からも愛されるA4サイズを基本とした。尺度がおかしくなる原因として、従来図面を尺度を決めて書いていき書く場所がなくなると大きな紙をチョイスしていたが、最終的にA4に収めることを主眼とし、世の中に出しても良い尺度を見つける。

また表から推察するにJISは中間尺度を定めたが、そんな縮尺定規が出回っていないことから使いにくい事が想像できるのでやめる。

1:10 以下では √2の系列がJISにもあり、ここは問題ない。

JISは 1 2 5 の数字を繰り返しており(10 20 50 等)、特に10以上がピッチが荒いので表現しにくい。1:20で書けなかったら 1:50 なんて小さすぎて使えない。(ここで紙を大きくしてしまうんだが、出回るころには縮小コピーされてしまう)

今手持ちで使ってるのがコクヨのTZ-1598 。これはこれで面白い。薄型で縮尺は10 15 20 25 30 33.5 40 50 75 125 とある。せっかくだから世の中の縮尺定規もリスト化してみよ。

コクヨTZ-1505N2050100200250300
コクヨTZ-1501N100200250300500600
コクヨTZ-1502N100200300400500600
コクヨTZ-1512100200300400500600
コクヨTZ-15652050100200250300
コクヨTZ-1561NG100200250300500600
コクヨTZ-1562N100200300400500600
STEADTLER561 98-4100200250300400500
STEADTLER987 30-11100200300400500600
STEADTLER987 30-12100200250300500600
STEADTLER987 30-132050100200250300
STEADTLER987 15-11100200300400500600
STEADTLER987 15-12100200250300500600
STEADTLER987 15-132050100200250300
STEADTLER987 10-11100200300400500600
STEADTLER561 7-15(70.7%)50100200
STEADTLER561 7-15ML1632354872144
シンワ74967(土地家屋調査士)100150200250300400500600
シンワ74961(建築士)2050100200250300
シンワ74987(建築造船)20255075100125
シンワ74988(造船)101520255075

あれ今は33.5とかないんだね。どうやって使うか分からなかったから。あと建築造船の125系列もあまり思いつかない。25系列の半分とみても何とかなるが。

余談だがミリタリーフィギュア用というのがあるんだね。こっちのほうが√2の系列に近くて好感が持てる。